どこに処分すればいいの?遺品整理のときの着物の処理方法

どこに処分すればいいの?遺品整理のときの着物の処理方法

身内が亡くなることで行わなければならない作業の中に、「遺品整理」があります。

故人の生前の持ち物を整理し、新たな持ち主を決め、必要があれば処分をしていくというものです。

貴金属などのように保管が簡単で場所も取らないようなものは比較的整理しやすいのですが、着物のように管理が難しく収納に場所を取る割に身に付ける機会があまりないようなものだと、どのように処分すれば良いのか悩むことも多くなります。

整理にいくらでも時間が掛けられる状況であればゆっくり考えて判断したり、そのまま故人宅に留めおくということもできるのですが、家の明け渡し期限などがあればそうもいかず短時間で全ての遺品の処分方法を決めなければなりません。

着物のように本来の価値が分かりづらく、また故人の思い入れが残る遺品の整理には特に時間がかかるもの。期限があるとはいえ思い出の品をずさんには扱いたくないものです。

ここではそんな時のために、遺品としての着物の処理方法を詳しく説明していきます。

パターン①着物を再利用する

1 着物としてそのまま着用する

故人が親しくしていた方や身内に声を掛け、希望があればまずはお譲りしましょう。もちろん、ご自身が着用することもできます。

着物は洋服と違い、多少体型の違う方が譲り受けたとしても、仕立て直さずにそのまま着用できるという利点があります。

特に訪問着などは、すぐには着なくても将来必要になることがあるかも知れません。

保管場所に余裕があり、防湿や防虫などの管理がきちんとできるのであれば、譲り受けて困るようなものではないでしょう。

2 手芸用のキットとして活用する

遺品整理で出てきた着物には、長期間保管しておいたためにできたシミや、虫食いの穴があることも。そういった着物の場合、自分で着用することはもちろんお譲りすることも難しくなります。

とはいえ元々高価なものだったり、故人や自分自身にとって思い入れのある着物であれば、簡単に処分することはできないもの。

そんな時には、着物のキレイな部分だけを切り取り手芸用のキットとして再利用するという方法があります。

特に思い入れのある柄の部分を切り取って、クッションや小物入れ、パッチワークの素材などに使用すれば、眠っていた思い出の着物が素敵なインテリアに。

洋裁の得意な方なら、バッグやスカートなどにもリメイクできます。豪華な振袖をウエディングドレスに仕立て直す方という方も。

ご自身でのリメイクが難しければ、着物の柄を活かしてスーツやドレス、ワンピースなどに仕立て直してくれる工房もありますし、ご自身で手軽に挑戦できるリメイク教室などもあります。

パターン②着物を売却する

1 専門の着物買取業者に依頼する

遺品の中に買い手の見つからない着物があった場合には、専門の着物買取業者に査定を依頼してみましょう。

着物の価値は専門家でないと正確には分からないものです。購入した時には安価でも、後に作者が有名になったことで思わぬ高値が付くことも

不用と判断した着物でも安易に処分せずに、一度専門家に相談されることをお勧めします。

一度にたくさんの着物が出てきた場合には、自宅に来て査定してくれる業者を利用しても良いですし、宅配などで送って査定してもらう方法もあります。

各買取業者によって様々なサービスを行っていますので、問い合わせをしてみると良いでしょう。

2 リサイクルショップを利用する

着物の枚数が少ない場合には、リサイクルショップを利用しても良いでしょう。

リサイクルショップの場合、着物以外の日用品や貴金属、洋服やバッグなども買取対象になりますので、遺品整理の際に出たそれらのものも一緒に持ち込めるという利点があります。

ただし、リサイクルショップには着物査定の専門家はいませんので、元が高価な着物であってもあくまで「古着」としての扱いになり、高値での買取は期待できません。「引き取ってくれさえすれば良い」という場合のみの利用をお勧めします。

また、商品として動きやすい一般的なサイズ(160cm前後)を衣類買取の条件としているショップもあるので、注意が必要です。

高齢の方に合わせて仕立てられた着物にはサイズの小さいものが多く、たとえ状態が良くても買取を拒否されることがありますので、事前に電話などで確認をしておきましょう。

3 ネットオークションを利用する

欲しいと思ってくれる人に直接譲ることのできるネットオークションは、着物の遺品整理に適した方法といえるかもしれません。

また、競合することで金額が上がっていくオークションでは、欲しい人が多く現れる魅力的な着物であれば、着物買取専門店やリサイクルショップで値段の付かなかった着物でも意外な高値が付くことがあります。

多少のシミや痛みがあっても、有名ブランド品でなくても、その着物に人を引き付ける魅力があれば買い手は付きますので、試しに出品してみてはいかがでしょうか。特に海外の方には、民族衣装としての着物の需要が高いようです。

着物の売却にネットオークションを利用するなら、和装の知識のない方でも安心して着用できるよう、帯締めや帯留め、バッグやショールなどの和装小物もセットで出品すると、より落札されやすくなります。

ネットオークションのデメリット

ネットオークションに商品を出品する際には、「商品を見栄えの良い状態に整える」→「写真を撮影する」→「出品する」という作業が発生します。

ところが時間を掛けてこれらを済ませ、ようやく出品したとしても、その着物が落札されるとは限りません。

手間だけかかって買手は付かず、そもそも遺品整理のはずだったのに結局着物の行く先も決まらない…ということにもなりかねないのです。

ネットオークションでは、着物専門の買取店やリサイクルショップで値段の付かなかった着物に、意外なほどの高値が付くことも確かにあります。

しかし確実ではありません。遺品の着物をネットオークションで売却するなら、「時間や手間がかかっても構わないから、遺品の着物を本当に欲しい人に譲りたい」「買取価格にはこだわらない」という場合だけに限ったほうが良いでしょう。

売却するか処分するかの判断基準は?

手元にある着物が売却できるのかどうか、素人には判断の難しいところです。

着物を売却する場合、まず一番問題になるのは「保存状態」。どんなに高価な着物でも、表に目立つシミや痛みがあれば売却はほぼできません。買取業者によってはほんの少しの汚れでも買取不可としているようです。

素人が見てもすぐに分かるような汚れや痛みがある着物なら、手間を考えれば売却よりも処分を考えたほうが良いでしょう。

ただし、着物によっては多少汚れていても、希少価値がある、柄が手芸用キットへの利用に適している、などの理由で買取可能なものもあります。

もし時間的な余裕があれば、一度査定だけでも依頼してみると良いかも知れません

着物の買取価格は、保存状態で決まるといっても過言ではありません。保存・管理にはくれぐれも注意しましょう。

高値で売却できる着物とは?

  • 有名作家の作品
  • 長襦袢とセットの未使用品
  • 現代風のデザイン
  • 質、技術共に良質
  • 有名産地の品

こちらが高値で買取られる着物です。特に、有名作家の手によるもの、有名産地で作られた細工の凝ったものについては、非常に高い買取価格が付きます。

2020年の東京オリンピックを前に世界の目が日本に向いている現在、着物は民族衣装として大変注目を集めています。

需要が高まる中、希少価値の高い着物は以前よりも高値で取り引きされているのです。

ただし、リサイクルの着物で商品価値があるのは「正絹」のものだけ

素材がウールやポリエステルの着物は、有名作家やブランドが手掛けたものでない限り高値での取引は期待できません。

また、サイズの小さい着物は外国人の需要が少ないためか、買取価格が低い傾向があります。

遺品整理で後悔しないために

故人の思い出の品を選別し、処分していく「遺品整理」。つらい作業であるだけに、その方法にはどうしても迷いが生じます。

特に故人の思い入れの強い品は、どう整理するのが一番良いのか悩みながらの作業となることも多いでしょう。

故人が大切に扱い、子供だった自分も折に触れて目にしてきた着物。その柄が今でも目に焼き付いている。

…そんな思い出の品でも、住宅事情や諸々の事情で、どうしても手放さなければならない…。

ならば、その着物の価値をきちんと理解してくれる人の元へ、もしくは本当に気に入って大切にしてくれる人の元へ、譲り渡してあげましょう。

後悔のない着物の処分方法を検討されてください。

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